「天気の子」とキリスト教
台湾でも9月から公開が始まった大ヒット映画「天気の子」。
この映画はキリスト教的観点から見て、解釈することができそうなので、その考察を3点に分けておこなっていきたいと思います。
1.陽菜は救世主か?
陽菜は人々を長い雨から解き放ち、太陽の光を与えてくれるそんな力を持っています。
また、その一方で自己犠牲をして、世界を晴れにすることができるということで、彼女の存在が消えることが、晴れになる条件であります。
キリスト教の自己犠牲の精神とこの箇所が似ている点であると思います。
2.魚が意味するものとは?
空から魚が降ってきているシーンが映し出されました。
実は魚というのはキリスト教徒の象徴です。
イクトゥスという弧を成す2本の線で、魚を横から見た形のシンボルが作られており、
そして、陽菜が晴れにするというところを見せると、多くの魚が地上に降りてきました。
これは陽菜に対する信望者や注目者が増えて行くことを示しており、実際に陽菜がテレビで晴れ女のパフォーマンスをした後、陽菜が目立って多くの人に注目される存在になったと解釈もすることができるでしょう。
3.最後の陽菜の決断は?
陽菜は自己犠牲というキリスト教の考え方と同じように、世界を晴れにするため自分を犠牲にしようとします。
しかし、帆高はその自己犠牲よりも、自分に大切なひと(=陽菜)を生かすことを選びました。
これは自己犠牲の否定であり、社会への反抗のようにも解釈できます。
ボーイミーツガールで、陽菜を助け出すという物語で終わるのではなく、陽菜を助けることで、社会が変わる、社会に対する責任というものが絡んでくるのが、この作品の面白いところだと思います。
色々と深読み、考察ができる「天気の子」。
今後とも発見があれば書いて行きたいと思います。
以下、過去の関連記事です。
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